- 外来看護師ってどんなことをしているのか知りたい!
- 外来といったら診療の補助?
- 今まで病棟で働いてたから今までの知識で大丈夫だよね。
一般的に看護学校・看護大学を卒業した直後、大体の人は病棟で3年間働きます。
ある程度経験してから外来に異動する人が多いため、「今まで経験してきてるし外来でも働けるだろう、病棟より楽そうだな!」と思う人もいます。
私は看護師17年目、第二子出産後より2次救急の急性期病院の外来で働いています。外来で働き始めて6年目になりました。
そこでこの記事では、外来で働く看護師の具体的な仕事内容を知ることができます。
この記事を読めば外来看護師のやりがい、大変さ、日々気をつけるポイントが分かります。
外来で働きたいと思っている人はぜひ最後まで読んでください。
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目次
外来看護師の仕事内容
病棟で約9年働いてきたので、”それほど覚えることはないかな?”と安易な気持ちがありました。
しかし、病棟の業務とは違って、知識は浅く広く、覚えないといけないことがたくさんありました。
外来看護師の仕事内容は、以下のものが挙げられます。
- 採血
- 点滴・注射
- 検査説明
- 医師の診療の補助
- 患者指導
- 検査介助
採血
覚えなくてはならないスピッツが多い!
病棟では診療科が限られるますが、外来では全ての診療科の採血を行うため意外と知らないスピッツが多いです。
採血の時の患者さんから検査項目について聞かれることもあるため、ある程度検査項目についての知識も必要になります。
採血の方法もさまざま
採血の種類によってすぐに提出しなければいけない項目のものや、30分安静にしてから採らなければならない項目もあります。
点滴、注射
- 補液
- 注射→造血剤、骨粗鬆症、高脂血症、頭痛
- ポートからの点滴(採血)
- 輸血
注射によっては冷蔵庫から出して30分置かなくてはならなかったり、打ち方が異なるので覚えなくてはいけないことがたくさんありました。
検査説明
- 造影CT
- MRI・造影MRI
- 冠動脈CT
- 内視鏡検査(胃カメラ、大腸カメラ)
- 超音波検査(腹部エコー、心エコー、経食道エコー)
- 心臓カテーテル検査(CAG)、経皮的冠動脈形成術(PCI)、アブレーション
検査によってその場で同意書に記入が必要であったり、問診票やチェックリストがあったりと、書類関係も短い時間で捌かなくてはなりません。
検査の流れも把握しなくては患者さんへ説明ができないので検査の内容も把握していなくてはなりません。
今まで病棟で勤務していて、あまり関わりのなかった検査も多く、覚えなくてはならないことがたくさんありました。
医師の診療の介助
内科
内科外来は看護師ではなく、クラークさんが付きます。
バイタルサインを測って欲しい時などは看護師が呼ばれます。
外科
処置(消毒、抜糸など)、手術の予定を立てた患者さんの術前オリエンテーション
手術前後の患者さんが多く、疾患を理解する必要があります。
整形外科
注射や処置の介助(消毒・抜糸)、シーネ固定の介助、ギプス巻き、ギプスカット、骨粗鬆症予防の自己注射指導
整形外科の基本的な知識・技術が必要です。
包帯は看護師が巻くことも多く、処置の際は清潔動作も必要になります。
泌尿器科
泌尿器科特有の処置が多いです。
バルーンカテーテル挿入・抜去、残尿測定、ウロフロー、膀胱鏡検査、ステント交換、腎瘻交換・抜去、膀胱洗浄など
膀胱鏡の洗浄や洗浄機のメンテナンスも行わなくてはいけません。
自己導尿を行う患者さんの自己導尿指導や在宅物品の準備なども行なっています。
形成外科
創傷処置、褥瘡処置、火傷の処置、巻き爪の処置
日帰り手術も多いでの、OPE説明も多いです。
救急外来
看護師の他、救命救急士がいます。
救急車の受け入れからウォークインの患者さんまで、2次救急と3次救急で異なりますが、緊急性の高い患者さんへの対応など、看護師がアセスメントをして動かなければならず、求められることが高くなります。
患者さんへの指導
糖尿病患者さんへの指導や、在宅で注射する患者さんへの指導を行います。
糖尿病患者さんへの指導
血糖自己測定指導、インスリン指導、低血糖指導
指導の最中に患者さんからの質問に答えられるよう知識が必要になります。
自己注射の指導
骨粗鬆症の自己注射や、頭痛予防の自己注射の指導を行っています。
検査介助:造影CT介助
造影CTでは20Gでルート確保、造影剤注入の介助、アレルギー反応が出た際には対応しなくてはなりません。
造影CT後の注意点や遅発性の副作用についても説明しています。
その他
- 導尿
- 浣腸
- 摘便
- 瀉血
基本的な看護技術ですが、一人で的確に行わなくてはなりません。
外来看護師が気を付けていること
外来看護師が気をつけていることについてお話しします。
やりがいや大変さが分かります。
患者さんへの気遣い
診察までの待ち時間が長いことが多いため、採血や処置の際には声かけを気を付けています。
体調が悪くて病院に来ている患者さんも多いため、急変することもあり即座に対処しなくてはなりません。
バイタル測定を行い、医師へ報告し指示を仰ぎ…普段から対処できるようにイメージしています。
待ち時間の長い患者さんへの細やかな気配りや高いコミュニケーション能力が求められます。
患者さんの案内をスムーズにするために病院システムの把握をする
診察後は次はどこへ行ったらよいか案内をしています。
それぞれの病院の診察の一連の流れも把握しておく必要があります。
システムが度々変わることがあり、その都度最新の情報を頭に入れておかなくてはなりません。
体調が悪い患者さんへの対応や、次にどこに行けば良いか分からない患者さんから感謝されると「やっててよかった」という気持ちになります。
患者さんに「ありがとう。とても助かった。」と言われるとやりがいを感じます。
クレーム対応は冷静に落ち着いて行う
クレームを言ってくる患者さんもいる為、クレーム対応もしなくてはなりません。
待ち時間が長い!
なぜ、採血と書いてあるのにすぐしてくれないんだ!
採血のオーダー漏れは度々あります・・・医師でないとオーダーは入れられません。私たちは医師に依頼し患者さんに謝罪し待つしかできません。
それでも対応しきれない場合はクレーム対応担当者へ連絡し対応してもらうこともあります。
これが結構心が折れることがあります。涙
医師への気遣い
診察室では患者さんの呼び出しから聴診や処置の際は医師が診療しやすいよう介助行います。
医師によって準備しなくてはならないものや、それぞれのやり方があるため、細かな気配りが必要になってきます。
それぞれ先生のやり方があるから、私は先生ごとにメモしてます。
クレーム対応は冷静に落ち着いて対応しなくてはなりません。
外来は広く浅く覚えることが多く、患者さんへの気遣いやそれぞれの医師のやり方に合わせることは大変です。
外来看護師に向いている人
外来看護師に向いている人は、臨機応変に対応でき、幅広い対応力を持っている人に向いています。
働き方としては日勤のみの仕事なので小さなお子さんを持つママさんに向いています。
テキパキ動ける人
テキパキ動ける→臨機応変に対応できる人!幅広い対応力を持っている人!
入院患者さんとは違い、すぐにその場で判断し、緊急性の高い患者さんを優先、医師への報告をします。必要な検査に案内し、入院が必要となれば病棟看護師との連携を行ったりします。
その場、その場で考えてすぐに行動できるような、テキパキ動ける人が向いています。
子育て中の看護師ママさん
日勤のみなので小さな子育て中のママさんに向いています。
一般外来は夜勤はないため、夜勤ができないママさんに向いています。
外来で働く子育て中のママさんは多いです。
子供が小さい時の働き方・働きやすい職場についてはこちらを見てください。
お子さんが小さいうちは無理せず働くことが家族の笑顔につながります!
まとめ
外来は病棟とは違い診療科が幅広いため、その分知識も浅く幅広く必要になります。
それ以外には待ち時間の長い患者さんへの対応や急変した患者さんへの対応も求められます。
高いコミュニケーション能力と短時間で患者さんの状態を把握し急を要するようであれば早急に的確に対処しなくてはなりません。
臨機応変に対応できる人・幅広い対応力を持っている人といった、テキパキと動ける人に向いています。
検査についても患者さんへ説明できるように一連の流れも把握する必要があります。問診票やチェックリスト、同意書などの必要書類についても短時間で捌けるようにしなくてはなりません。
患者さんの待ち時間短縮に繋がり、スムーズに診療が進められる事に繋がります。
病棟とはまた違う大変さを実感しています。
患者さんがスムーズに外来受診できるように気を配り関わるのが外来看護師の役割です。
病棟と外来の働きやすさについて詳しくはこちらを見てください。
働き方に悩んでいるなら情報収集だけでも!