- 出産後、一旦仕事を辞めてしまい、数年ぶりに復帰するからパートで働けるところ探そうかな。
- パートだと旦那さんの扶養に入った方が良いのか、そうでない方が良いのか、どんな違いがあるのか知りたい。
- 社会保険とか保険関係はどうなる?
このようにパートで”扶養内、扶養から外れるって何?”と悩む人は多いです。
末っ子が1歳の時、3人育児が辛くてパートになり主人の扶養に入ったことがありました。
仕事と育児に慣れてきた頃にパートの時間を伸ばし、パートのママでしたが主人の扶養から外れて仕事をしました。
初めてパートを経験し、正社員であれば悩まなかったことがたくさん出てきました。
そこでこの記事ではパートで扶養内、扶養を外れて働くメリット・デメリット、給料面、社会保険、福利厚生、業務内容の全てが分かります。
この記事を読めばパートの働き方を理解することができ、今後のみなさんの働き方に活かすことができます。
目次
扶養内で働く?
各年収の壁と税制・保険料発生を簡単にまとめると、
- 100万円の壁:住民税発生
- 103万円の壁:所得税発生
- 106万円の壁:社会保険料が発生する可能性がある
- 130万円の壁:夫の社会保険上の扶養から外される
- 150万円・201.6万円の壁:夫側の配偶者(特別)控除が減額・消滅する
103万円の壁
パートで働くとなると、”「扶養内」で働くのが良いよ”とよく聞きます。この扶養内ということばの意味ですが、
まずは税金面での扶養です。主に所得税の配偶者控除のことを言います。
配偶者控除を受けられるのは、配偶者の年収が103万以下のときです。
つまり、パートの年収が103万円以下であれば配偶者は所得税を支払わなくてもよいというわけです。103万を超えると所得税を支払わなければなりません。
106万円の壁
税金以外に社会保険の扶養があります。
社会保険とは年金や健康保険などのこと。
夫の社会保険上の扶養内であるために意識したい年収は2段階あり、約106万円と130万円です。年収130万円以内であっても以下に該当する場合は社会保険加入になります。
以下の5条件全てに該当する場合、あなた自身の社会保険料(厚生年金・健康保険)が発生します。※
日本年金機構:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適応拡大について
- 従業員数が常時100人を超える
- 週の所定労働時間が20時間以上であること
- 雇用期間が2か月を超えて見込まれること
- 賃金の月額が8.8万円以上であること ⇒年収の目安が106万円(105.6万円)
- 学生でないこと
※勤務時間・勤務日数が常時雇用者の4分の3未満の場合
2024年10月~加入条件はさらに拡大され、2024年10月には従業員数が101人以上から51人以上へ変更となり、より従業員数の少ない企業も対象となります。
130万円の壁
全ての人が社会保険の扶養を外れます。
扶養から外れると、健康保険は、住んでいる市区町村の
国民健康保険orパート先の健康保険(労働時間・勤務日数が正社員の4分の3以上に該当する場合)に加入し、自ら保険料の支払いを求められます。
年金も、自ら国民年金保険料を支払うか、パート先の厚生年金への加入をすることになります。
扶養内で働くメリット
所得税や住民税などの税金が引かれない
扶養の範囲内で働くと、所得税や住民税などの負担を軽減できます。
1ヶ月に働く時間が決まってしまいますが、働いた分の金額がほぼそのままお給料として受け取れ無駄がありません。
時間に余裕ができる
扶養内で働くと、1ヶ月に8.8万円までした働くことができないため、時給1200円だと72時間位しか働くことができません。
午前中のパートだとすると、週3〜4日だけなので子供達は学童は利用せずに子供達の帰りを家で迎えてあげることができます。
平日に休みができるので自分も体を休めることもでき時間に余裕ができます。
扶養から外れて働く?
扶養を外れて働くメリット
収入が多く余裕を持てる
収入が多い方が生活に余裕ができます。
子供に習い事をさせてあげることもできるし、たまに外食しよう!などと金銭的に余裕ができます。
ただし、扶養を外れて働く場合、年収130万円を少し超える程度では納める税金が多く、手元に残る金額が少なくなってしまう可能性が高くなります。
詳しくはこちら↓の記事がわかりやすいです。
社会保障の充実
自分で社会保険に加入しなければならず、その分お給料から引かれてしまいますが、その分手厚い補償が受けられるようになります。
- 病気や怪我をした時に受けられる給付額
- 老後に受けられる年金額
- 出産・育休中の手当
毎月のお給料が減ってしまっても、万が一の際や老後、子育て中の人であれば出産や育休中の手当を考えると、扶養を外れて働くのも家計にとってプラスになります。
そこはご家庭で話し合い検討しましょう。
時間を気にせず働くことができる
扶養内だと、1ヶ月に働いて頂けるお給料は決まってしまいます。しかし、扶養を外れると自分が好きな時間働くことができます。
働くほどにお給料は増え、金銭的に余裕を持つことができます。
ボーナスの有無は?
常勤や日勤常勤だと基本給ですが、パートだと時給制です。
ボーナスは全くない、もしくは寸志で30000円前後・・・
社会保険料の有無と実際のお給料は?
扶養内で働いていた時の実際の給料明細書
扶養内であれば社会保険料は引かれません。
働いた分そのまま頂けます。
1200円、1ヶ月72時間、88000円までと言われていたと思います。(はっきりとは覚えておらず・・・)
計算すると1年間で1056000円でギリギリ106万円以内に収まっています。
扶養を外れて社会保険料を支払っていた時の実際の給料明細書
時給1200円、1ヶ月106時間、総支給129790円、社会保険料などが引かれて104034円です。
計算すると1年間で約150万円になります。
社会保険料だけで約19000円引かれています。
福利厚生の違い
福利厚生の面では、常勤とパートでは異なることがあります。
- 年休の数
- 夏休みが取れるか
- 住宅手当や家族手当
- 業務手当
- 医療費控除(勤務先の病院を受診した時に医療費がかかるか、かからないか)
業務内容は?常勤と違う?同じ?
病院によってや、師長さんによって違いがあります。
例えば、
- パートは部屋もちはせずにフリー業務のみ行う。
- 委員会は外される。
- 看護研究はやらなくてよい。
- 係なし。
- チームリーダーはやらなくてよい。
- 受け持ち患者は軽症のみ限定。
今勤務している外来ではパートだと委員会、看護研究、係り、チームリーダーはやりません。
しかし、採血・処置・診察介助などの業務内容は何も変わりはありません。
パートなのに常勤さんと同じ業務をしないといけないのは辛いです。
しかし、業務以外の仕事(委員会や係りなど)からは外してもらえるのでだいぶ負担が軽くなります。
まとめ
パートで働く場合、扶養に入るか、扶養を外れて働くか、それぞれメリット・デメリットを考えて損しない働き方をするのが良いと思います。
扶養内→約88000円、1ヶ月72時間以内(時給1200円の場合)
※時給が高ければ働く時間はもっと少なくてすみます。
扶養外れて→自分の好きな時間働けますが、社会保険料約19000円引かれます。
転職を少しでも考えているなら転職サイトに登録して情報収集しておくだけでも心の安定に繋がりますよ。